砂漠の国からごきげんよう。
今回は、長時間フライトでの快適で健康的なおすすめの過ごし方を紹介します。
やるとやらないとではフライト終わりの疲れやその後の体調に大きな差が出ると言っても過言ではありません。数えきれないほどの実体験と、たくさんのお客さんの様子を見て気がついた簡単な5つのアドバイスにまとめてみました。ファーストクラスやビジネスクラスであろうと、エコノミークラスであろうと個人で意識してできるちょっとしたことなので取り入れてみてください。
①動く、体操やストレッチをする
長時間座って動かないでいると、血流がとても悪くなります。なおさら空気圧の低いところに長時間いるというのは人間の体にとってとても不自然なこと。
機内の案内でもたまに、『足を動かしてください』とか『ストレッチをお勧めします』という注意喚起のアナウンス画面が出るほど航空会社としても軽く動くことを推奨しているほどです。
気流の悪いところでなければ揺れもないので、機内の広いところに行ってストレッチしたり足踏みをするといいでしょう。これまでのフライトでも長距離フライトで旅慣れているお客さんは意識的に動いていました。
座席に座りながらでも、伸びをしたり、踵の上げ下げをしたり、貧乏ゆすりをしたりできるので、意識して動いてみましょう。
②水を飲む
機内にいるなら、通常よりも多めにこまめに水分を取ることがおすすめ。
トイレが近くなるから、トイレに行くために隣の人に声をかけるのは気が引けるなどと、水分をとることを避ける人をよく見かけます。
水を飲まないために、脱水に近い状態になり、メディカルケースにつながることもよくあります。席で具合悪くなってメディカルケースに繋がり、隣の席の人に迷惑をかける方がよっぽど迷惑だというシチュエーションを何度も見てきました。
そしてそんなお客さんが口を揃えていうのが、『トイレに行きたいけど、隣の人を起こすのも迷惑かけるし、何度も立ち上がらせるのはなと思って我慢していたら具合悪くなっちゃった』ということ。
日本人は特に人に気を使う文化がどこよりも強く、自分のために相手を起こしたり、声をかけるのは勇気がいることかもしれません。しかし、多国籍なお客さんと満員のエコノミークラスで長距離フライトを担当した経験から、機内ではもっと自分を大切に、自分を最優先させた方がいいと感じています。丁寧にお願いすれば、しょうがないと思えるし、ちゃんとありがとうと伝えれば、悪い気もしません。
もっと自分の体に正直になってほしく、自分の体が発するSOSに早い段階で対応することが本当に大事にしてください。なぜなら、具合が悪くなった時には、お医者さんがたくさんいる地上にいるわけではなく、もしかしたら海や山脈の上を飛行しているかもしれないからです。私はよくヒマラヤ山脈の上を飛行していますが、本当に何もありません(笑)
機内にある限られたメディカルキットで応急処置しかしてもらえないと頭に入れておいてください。
だからこそ自分の命を守るのはまずは自分であり、どんなシチュエーションであれ、自分の体には素直によく耳を傾けて大切にしてほしいのです。
お水であれば、機内にたくさんあるので、提供できます。喉が渇いていなくてもこまめに水分補給の目的で飲むことをおすすめしますよ。
③トイレは我慢しない
大事なことなので何度も言いますが、トイレは我慢しないでください。機内はいつもとは違う、ある意味異世界。
密閉空間で、何百人もの人と四方八方密接に着席して長時間も座っていなければならない状況。通常であれば、トイレに行きたくなったら立ち上がってすぐ行けるのに、隣の人に気を使いすぎて漏れそうなくらいなのに数時間も我慢しちゃう気を使う空間。そんな状況を分かった上でエコノミークラスに乗っているわけですから、多少隣の人がトイレに行きたいと迷惑なことを言ったくらいですごく怒ったり不快になる人がいるかといえばそうでもありません。そんな人がいたら、その人に問題があると思うくらいでちょうどいいくらい。本当にトイレに行きたいのだから遠慮せず、素直に『トイレに行きたいから外出ていいですか』と声をかけて、『ありがとう』と笑顔でコミュニケーションをしてみましょう。
④お酒はほどほどに、ね。
久々の海外旅行、せっかくのバケーションだから機内食でいろんなお酒を楽しもう。。
そう言って、いつもより多めに飲んでしまう人、いつもと同じくらい飲んだけど通常より早く酔ってしまうひと、そんな人たちがメディカルケースに繋がってしまうことはよく見ます。
もちろんフライトを楽しんでもらいたいとは思いますが、
フライトよりも、旅行先で健康に元気に新しい体験を楽しめるほうが大事。
そのために、もしお酒を飲むのであれば水分も同時にいつもより多めにとることを意識をしてみてください。
そしてやっぱり、自己管理。ここは上空でいつもより体に負担がかかる環境。自分の体はすでに脱水しています。そして自分のからだはフライト後思ったより疲れる可能性があると常に頭に入れておいてほしいのです。残念ながら、上空にいる時の体は思ってるより弱るから。
⑤具合悪い時はすぐにCAへ
私たちCAの主な業務は、サービスと保安業務。働いている中で、保安業務の方が私たちの責任は重いと感じる。緊急事態の対応は飛行機トラブルだけではなく、お客さんに起こるメディカルケースも含まれる。私たちはその応急処置を訓練しているプロフェッショナル。状況次第では、地上のお医者さんに連絡して私たちがさらなる対応をすることもあります。
だからこそ、少しでも体の異変を感じたり、具合悪くなったらすぐにCAに伝えてください。
自分でなんとかできるかが一番怖い。もしかしたら軽傷で済んだのに、命からがら着陸というシチュエーションも見てきました。そして、お客さんが言う言葉『迷惑をかけたくないから我慢していました』。これは迷惑をかけてからでは遅いのです。
そして、こちらが応急処置をしているのに、『もう大丈夫です』とか『大したことないのであとは自分でどうにかします』と言うお客さんもいます。このような状況時は自分がお医者さんではない限りCAの言うことを聞いておいた方がいいと私は心の底から思っています。後からまた具合悪くなった時に私たちは経過観察をしているし、その状況を地上のドクターに説明することができ適切な対応に繋がります。早い対応で早い回復も見込めますし、私たちは救急隊みたいなもの。ドクターではないけれど、悪化を防ぐために仕事をしています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ちょっと厳しいことも言ってしまったが、勝手な自己判断や思い込みがより悪い状況を招いてしまうところを何度も見てきました。だから私たちは人を助けることは迷惑だと思っていません。むしろ助けたい。だから、安心してCAと話したり、助けを求めたりして長時間のフライトを安全に快適に過ごしてもらいたいと思っています。
そして一番大事なのは、まずは自分で自分の心地よさを作ること。自分を一番大事にすること。
その上でCAがサポートできることは最大限にサポートして貰ラッテください。例え満員のエコノミークラスで長時間のフライトでも、自分で自分の快適さを作ることができれば、何もしなかった時のフライトとではまるで別の体験になりますよ。


コメント