同じインドでも違うインド

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砂漠の国からごきげんよう。

私の勤めている航空会社はとにかくインドの就航地とフライトの本数が多い。

だから必然的に最低でも月1回から2回はインドのフライトが入る。

インド以外の就航地、例えばイギリスや、アメリカなどはほとんどインドバックグラウンドの人が多い上、他の路線にもインド人が乗客として乗っている確率が高く、私たちはインド人の大移動に携わっていると言っても過言ではない。

そんなインド人カスタマーのプロフェッショナルになりつつある私たち客室乗務員であるが、それでも機内で起こる数々のドラマにはいまだに苦戦している。

インドフライトが苦手なクルーもいるが、頭ごなしにインドフライトが悪いとも言えない。

インドの北と南で人の性格も違うし、同じインド人でも、長くどこかの国にいるような人たちは、とても穏やかな性格でその国の気質も兼ね備えている。

例えば、北インドのデリーやムンバイ、ボンベイのフライトは激しい要求と、理不尽さに耐えなければいけないことが多い。ちょっとサービスが遅れれば、待てない、許さないそんな雰囲気さえ感じる。余裕がなくとても忙しい空気感とでも言ったらいいだろうか。

しかし、南のコーチン、ハイデラバード、チェンナイなどは比較的穏やかで、お客さんは話せば状況を理解してくれるし、助けてくれたりまでする。何か心に残る暖かいコミュニケーションができるのは南インドフライトが多い。

どっちが良くてどっちが悪いという話ではない。

日本でも北と南で(例えば東京と大阪)、人の性格や街の様子が違うように世界各国でも北と南でがらっと違う空気感、人の気質を感じることがあるということを言いたい。

インドの話に戻るが、レイオーバ(滞在)フライトが入るたび、私は街に繰り出して、ちょっと探索してみて感じたことは、やはり北と南で旅のしやすさというものにも大きく関係しているのではないかということだ。

女一人で今の所インドのデリー、チェンナイ、コーチンを旅してみた。

デリーは一人旅は難易度が高い。しつこい客引きやお金を要求する人、ぼったくりなど葉多め。現地のインド人に助けてもらわない限り本当に妥当な価格で取引できてるのかわからないくらい半信半疑でいることが多かった。そして街のカオス度は高い。

チェンナイはデリーとコーチンの間くらい。カオス度はそれなりにあって、多少のぼったくりや客引きはあるけれど、逃げられないくらいしつこくない。中には親切な人もいて、ほとんどぼったくりや客引きをされないことも多い。人は比較的穏やか。カオス度はありながらも身の危険を感じることはあまりなかった。

そしてコーチン。コーチンは一人旅をしてびっくり。インドにいることを忘れるほど、穏やか。むしろスリランカとか東南アジアのような時間がゆっくり流れている心地がする。

そして何よりびっくりしたのが、人の親切さと穏やかさ。

タクシーの運転手さんたちがとっても親切で、夕陽が綺麗な時に乗っていたら、ゆっくり楽しめるようにしばらく車を止めようかとか道の途中にお気に入りのバナナチップスのお店があるから寄ってみたい?と聞いてくれ、一緒に試食をしたり、車に充電器を忘れたら、わざわざ泊まってるホテルに届けてくれていたり。

優しさやホスピタリティに感激した。街を歩いていても、強引な客引きはほぼなかったし、店に入っても、押し付けはなく、ちょっとまたくるねって言ったら「もちろん!検討してね」と返されてさらっと店を出ることができた。

私たちはインドの一部を見て一部の人に触れて、インドとはこういうものだとかインド人はこういう人たちだと決めつけてしまいがちである。

いろんなインドの人に出会って、いろんなインドの地を歩いてみて、それはちょっと違うのかなと思わされた。

だから、一つのものをいろんな角度から見てみることや、実際にその土地や人に触れてみること、自分の肌で感じてはじめてその国のことや人々のことを知れるのではないかなと思う。

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